新たな補助制度がスタート!住宅省エネ化を検討しませんか!
投稿日:2023.03.17
国土交通省、経済産業省、環境省の三省による、住宅省エネ化に向けた新たな補助制度がはじまりまっています。2022年10月、補正予算案が閣議決定し、家庭部門の省エネ推進・支援のための補助制度が盛り込まれました。その予算規模は三省合計で2800億円となります。この制度は、三省がワンストップで利用可能な補助制度になっているのが特長であり、主な支援策は3つあります。
そもそも化石資源に乏しい日本は、貴重なエネルギーを大切に使うため、エネルギー消費効率の向上に努めてきました。そのような省エネ政策の根幹をなしているのが「省エネ法」です。省エネ法とは、正確には「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」といい、1979年に設定されました。その景気となったのは、1973年と1979年に起こった2回のオイルショックです。この時、石油の供給が止まるのではないかという恐れから、日本中が大混乱に陥りました。過去の映像をみて、トイレットペーパーを買い占める様子などがたびたび放映されていたりします。その教訓から、エネルギーの効率的な利用を促進する「省エネ法」が設けられたのです。省エネ法はその後、その時々の状況に応じて改正され現在に続いています。
さて、再度、三省がワンストップで利用可能な補助制度に話を戻したいと思います。
事業名は異なりますが、補助内容が性能向上、住宅省エネ化に特化しています。まず経産省、環境省の「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等」(予算1000憶円)この中では、高断熱窓(熱貫流率Uw値1.9以下)、建材トップランナー制度の2030年目標水準値を超えるものなど、一定基準を満たす断熱改修工事を支援することになっています。補助率は2分の1相当で、一戸あたり最大200万円を交付するようです。
そもそも断熱性の低い住宅では、冬は表面温度が低くなります。そのため、エアコンなどの暖房器具で空気の温度を高めても、冷たい床や壁が人の温度を奪ってしまい、満足な温かさを得ることはできません。夏はその逆で、空気を冷やしても屋根や壁の表面温度が高いため、体の表面が冷えていても、体内に熱がたまっている様な不快な感覚が引き起こされます。それも窓などの開口部が一番の熱の通り道となりますので、その窓を改修することで断熱効果も高まります。
■補助金利用を検討?中古住宅を購入する際にも利用できる!
最も予算が大きいのが、国交省の「こどもエコすまい支援事業」(予算1500億円)となります。新築、リフォーム別であり、リフォームは住宅の窓、壁等の断熱改修やエコ住宅設備設置などの省エネリフォームを行う部阿合、工事内容に応じて補助が出るようです。全世帯対象で、原則最大30万円を交付します。また、子育て世帯・若者夫婦世帯向けには上限を引き上げます。既存住宅購入を伴う場合は60万円(戸)、安心R住宅の購入を伴う場合は上限45万円(戸)となるようです。そのため、これから不動産を購入される方で、新築の値段が上がりすぎてしまい、中古住宅を購入する方の場合は、このような補助制度の利用も検討してみてもよいのではないでしょうか?
■最新の高効率給湯器を設置!給湯器の壊れやすい時期を外して検討?!
3つ目が経産省による「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」(予算300億円)です。これは高効率給湯器の設置が対象となり、家庭用燃料電池で15万円、ヒートポンプ給湯器、ハイブリッド給湯器で5万円が定額補助されます。給湯器が最も故障しやすい季節は「冬」といわれています。その故障の要因は主に次の3つです。
冬に給湯器が壊れる理由:要因①給湯にかかる負荷の大きさ、要因②稼働率の高さ、要因③寒さと言われています。いずれにせよ春先であったのしても、このような補助金を利用して最新の給湯器に変更されることも検討していただければ幸いです。
今後の参考にお役立てください。
不動産部 松島豊